為替動向 昨日の動きと本日の戦略

為替市場のサマリーとストラテジーです

2017/02/17 為替動向 昨日の動きと本日の戦略

【海外時間の流れ】

外市場はドルが下落。直接的なドル安要因は見つけづらかったが、米金利が2.5%を割り込んだことがドルを圧迫したもよう。ドル円は、好調な米雇用指標や底堅い住宅指標を受けて113.80円台までの戻りを試す場面はあったが、米金利低下に加えて株価にも調整売りが入ると上昇の勢いは失速し113.09円レベルまでレンジ下限を広げた。また、ユーロドルは1.06ドル後半まで上昇した。クロス円は、ドルに対する円高の流れが上値を抑えユーロ円は120.60円台、ポンド円は141.20円台までレンジ下限を広げた。

【本日のポイント】
昨日のドル安については、目立った材料が見受けられたようには感じられなかったが、トランプ大統領の側近の辞任などで政権運営に対するが混乱から、減税・インフラ投資策への悪影響を与えるとの不安があるのかもしれない。また、20日がプレジデント・デーの祝日で米国勢はロングウィークエンドとなるため、早めにロングポジションを手仕舞ったとも予想できる。

この下げを115円付近までの戻りを試した後の調整と見れば、水準感だけならかなりいいところまで下押ししたイメージはある。それなりにドル買いは入ってきそう。ただ、115円回復は果たせず、113円割れも達成出来ずとなると、消化不良のディーラーも多いのではないだろうか。週末を控えた調整の流れに乗じて113円割れを試す雰囲気はなくなっていない。目先は、113円の攻防が注目されるだろう。もっとも、直近の米ファンダメンタルズを踏まえれば、今年2-3回の米利上げ見通しはこれまで通り変わっておらず引き続きドルの下値はサポートされるため、ドル円の下値が一方向で広がるとも考えづらい。

個人投資家動向】USD/JPY
外市場のドル円は、米経済指標の結果等を受け一時113.80台まで小反発する形となったが、本日は114円台からの下落を見ていることもあり、113円台後半での顧客の動意はドル売りが優勢。

その後、株価や米債利回りが低下し始めるとドル円は値を崩し、113円台半ばを割り込む辺りからは損失確定のドル売りが断続的に入る場面も見られたが、113.10-30レベルではドル買い戻しが相応に持ち込まれる格好となった。